うまい楽譜書きのコツ
ここのところ結構楽譜書きの仕事が定期的に入ってくるようになった。なにしろここロスで音楽だけで食べていくにはただライブだけではきついので、この楽譜書きの仕事がわたしにとってはかけがえのない副収入となっている。
もともとこの仕事を始めるきっかけは友人のレニーが(彼はアレンジャー)ピーター・アースキンのオリジナル曲をコンピューターに打ち込むという仕事をわたしにくれたことだった。その当時2000年。前のダンナと別れたばかりのわたしはギグ以外になにができるか、とってもハングリーだった。そこで、レニーやそのまわりのみんなに楽譜コピーの仕事をするといい、と提案され、”フィナーレ”というソフトウェアサンプル楽譜サンプル楽譜を買うことになった。いきなり最初の仕事がホーンセクション9本とリズムセクションという大掛かりな仕事で、今でも覚えてるが一つの小さなことができないために前に進めず、説明書とニラメッコしてあぁだ、こうだ、と言っていたら朝になったという日も少なくない。そうやってつらいスタートをきったわたしだが、8年後の今、苦労も実って、ある程度自由に使いこなせるようになった。
ここ1〜2年はいろいろ有名なアーティストの楽譜を書かせてもらっている。先日もシーラ Eから電話があって、3曲お願い、とのことだった。またゴスペル/ジャズで有名はジョナサン・バトラーのライブショーを全部楽譜に落としたのは去年のことだった。ある程度、「のりこの楽譜は読みやすい」という評判がたつと、これもギグといっしょで口コミで仕事がくることがほとんど。最近は、「わたしの楽譜だと絶対にみんな読み間違ったりしませんよ。」と売り込みも上手になった。
さてどうやったら読みやすい楽譜がかけるか、とうことだが、とりあえず大切なコツを書いてみたい。
1)曲のセクションが変わる時に行も変わるように設定。
例えば、Aメロからさびに行く時は必ずさびの頭から新しい行にする。それによって、Aメロの最後の行が5小節とか6小節になってもかまわない。
2)かならずリハーサルレターをセクションごとにつける。例えば、AメロのところはレターA (Aを四角でかこんだもの)なら次のセクションはレターB、というように曲全体をセクションにわける。そうすると、リハの時に「じゃあ Bからやろう。」というふうに簡単にスタートポイントを設定できる。
3)ダルセーニョやコーダをできるだけ使わない。
D.S.(ダルセーニョ)やコーダは日頃楽譜を読み慣れていない人にとっては頭がこんがらがってしまう原因。だからもし使うとしたら1回だけ。時々ダブル・ダルセーニョとかあるがもってのほかである。ページ数が少し多くなっても長い目でみたら読みやすい楽譜のほうがありがたいもの。
4)コードシンボルは大きめに。ミュージシャンでけっこう目の悪い人とかあと、暗い会場で楽譜を読まなければいけないことになる場合を考え、コードシンボルは太い線でくっきりと書く。あとテカリをおさえるためにベージュ色の紙を使うこともある。
5)ページターンのタイミングをうまく計算する。ページをめくるところが難しいフレーズの途中になったりしないよう、なるべくページターンがシンプルなセクションで起きるように行の設定を調節する。特にドラムやホーンの人は両手がふさがっているので、休みの間にページターンが起こるようにしてあげると喜んでもらえる。
ということで、参考になったかな??
これからもいろいろな楽譜を書いて音楽業界に貢献していきたいと思っているわたしであった。
